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サイバーエージェント女性初の執行役員は「ガールフレンド(仮)」のプロデューサー!

株式会社サイバーエージェント 横山祐果

モバイルゲーム『私のホストちゃん』『ガールフレンド(仮)』を生み出し、ゲームプロデューサーとして、そしてサイバーエージェント女性初の執行役員として活躍中の横山祐果さん。ヒットメーカーならではの着眼点と、女性執行役員としての責務、そして人気作が生まれるまでの歩みをクローズアップしました!

横山 祐果(よこやま  ゆか)
株式会社サイバーエージェント 執行役員 兼 アメーバ事業部ゲーム事業部 プロデューサー

慶応大学卒業。2008年株式会社サイバーエージェント(本社最寄り:渋谷)新卒入社。「Ameba」事業本部プラットフォーム運営チーム配属。2010年モバイルゲームの部署に異動し『私のホストちゃん』を企画、プロデューサーに着任。テレビ朝日系ドラマ『私のホストちゃん~しちにんのホスト~』や舞台の原案になる。2012年、スマホ向け学園ゲーム『ガールフレンド(仮)』を手掛け、カードゲームに音声を付けて大ヒット。書籍、漫画、TVアニメへと波及し、現在670万会員を有する。2014年10月には初の女性執行役員に就任し、新規ゲームの立ち上げと女性管理職推進プロジェクトの責任者を兼務している。

ゲームプロデューサー、執行役員として、みんなが求めていることを形にする

サイバーエージェント横山祐果さん

―まずは、現在の業務について説明をお願いいたします。

  現在、私はゲームプロデューサーと執行役員の2つの役割を担っています。まずゲームプロデューサーの仕事では、『ガールフレンド(仮)』の新作リズムゲーム『ガールフレンド(♪)』というスマートフォンゲームの開発をしています。App storeやGoogle Playなどからダウンロードできるネイティブアプリとして作っています。

  執行役員に関しては、2014年10月から着任しています。社内の女性管理職比率を現在の23%から2年間で30%まで引き上げる女性管理職推進プロジェクトのリーダーを任されています。様々な部署の社員で構成したワーキンググループをつくり、目標数値を目指して今後の取り組みを話し合っています。

―それぞれの仕事のやりがいは何ですか?

  ゲームプロデューサーとしてのやりがいは、開発時からヒットサービスを出したいとがんばっていたことが現実になった時ですね。2010年12月に『私のホストちゃん』を、2012年10月に『ガールフレンド(仮)』を提供開始したのですが、どちらもユーザーから大きな反響があっただけでなく、ドラマや舞台、アニメ、漫画などに派生するほどの支持を得ることができ、とてもやりがいを感じられました。

  執行役員としてはまだ着任して日が浅いこともあり、今はしなければならないことのほうが多いですね。女性管理職推進を担っていますが、まずは、社内の優秀な人材に目を向けて本人が持っている能力をさらに引き上げ、女性に限らずみんなが働きやすく、自分らしく自分のペースで成果が出せる職場環境を実現させていきたいと思っています。

  サイバーエージェントには、独自の経営強化制度として取締役8名で構成された“CA8”(シーエーエイト)と、その8名と執行役員10名で構成された“ CA18”(シーエーエイティーン)という役員交代制度があります。CA8は2年毎に8名のうち2名が、執行役員は1年毎に10名のうち3名が入れ替わります。この制度により私は執行役員となりました。

  抜擢いただいたからには、期待を超える貢献をしていきたいと思っています。私が取り組んだ内容に対して社内から反応が出てくるようになったら、やりがいと言えるようになるのでしょうね。

世界観をつくる仕事がしたい。その想いがヒットを生んだ

ガールフレンド(仮)イベント風景 『ガールフレンド(仮)』2周年記念イベント風景

―プロデューサーとして初めて企画から立ち上げたゲーム『私のホストちゃん』の開発のきっかけを教えてください。

  はい。もともとは、「Ameba」のブログニュースやマイページなどの改善や運営を担当していたのですが、次第に自分のコンテンツをつくりたいと思うようになりました。当時、モバイルゲームに注力していく社内の流れがあって、自分の気持ちとタイミングが合ったので自ら希望して異動をしました。

  『私のホストちゃん』の場合、紆余曲折ありながら、最終的にホストを題材にしようというモチーフを決めました。「Ameba」のブログ(アメブロ)は女性利用者が多いので、女性向けのゲームで何がおもしろいかな、というところから考えたんです。

  モチーフが決まったら、キャラクター設定など細かな部分を決めるため、ほかの女性向けゲームを調べたり漫画を読んだり情報収集をしながら、ゲームを設計し、半年ほどで『私のホストちゃん』をローンチ(公開)しました。

―2012年10月から提供開始されたスマートフォンゲーム『ガールフレンド(仮)』のユーザー数は670万人(2015年6月現在)と、大ヒットとなりましたね。カードに声優のボイスがつくことから人気が出ましたが、これを開発したいきさつは何でしたか?

  2012年当時、「Ameba」は女性利用者が多いメディアだったので、新たなターゲットとして男性向けゲームの開発が求められていました。カードゲーム自体はすでに世の中に出回っていましたし、同じようなものを出しても仕方がない。それならカードに付加価値をつけよう、と考え、その具体的な方法をみんなで探していたんです。

  以前、当社に声優のボイスを使ったアプリがあって、それがとても反響があったこと、さらにカードゲームの絵が声優のボイスとマッチすることに気づいて「カードとボイスを合わせたら流行りそう!」と思いました。

  デザインについては男性向けのゲームで女の子がモチーフになっているため、清潔感を出してほしいとデザイナーに依頼しました。

―横山さんは以前からゲームに興味があったのですか?

  実はもともとは興味がなくて……。ゲームの部署に異動したあとで、よくよく考えたらゲームをほとんどやっていない自分に気づきました(笑)。でも、抵抗感は全くありませんでした。サイバーエージェントに入社する前から「世界観をつくる仕事がしたい」と思っていたので、ゲームでそれを実現できるかもしれないという想いが強かったんです。

  私が考える“世界観をつくる”というのは、自分が考えていることを形にして広めたいのではなく、その時に流行りそうなものや時代に合っているものをみんなでつくり上げて発信していくことです。みんなで生み出したものがユーザーに届いた時、どのような反応があるのか興味があり、楽しみなのです。

得意な人に任せる。苦労の先に見つけたコミュニケーション術

ヒットゲームを生む秘訣について語る横山さん

―では、ヒット作を生み出す秘訣は何だと思いますか?

  自分ですべてやろうとせずに、自分よりもその分野が得意な方にお任せすることでしょうか(笑)。もちろん、プロデューサーとして自分のなかで譲れない部分もありますから、それをぶらさないことが大事だと思います。

  私の場合、その譲れないポイントというのはゲームによって毎回異なりますが、サービスをよいものにするという信念が重要だと思います。キャラクターの人物設定やデザインなど細かい部分はその領域で知識の深い方にゆだねています。

  たとえば、どの声優さんが人気なのか、この声優さんならこういうキャラクターが合う、など非常に頼りになるメンバーもいました。そういったメンバーに思い切って任せる代わり、私は本当にそのゲームが楽しいのか、最後まで気を配っています。

―『私のホストちゃん』『ガールフレンド(仮)』のどちらのゲームも、舞台やアニメへと波及していきましたよね。開発時から見越していたのですか?

  いえ、全く予想をしていませんでした。『私のホストちゃん』は、私も舞台を観に行きましたが、観客の喜ぶ顔が間近で見られて嬉しかったですし、会場で耳にした感想も参考になりました。

  『ガールフレンド(仮)』の時は、開発時に上司と「アニメ化できたらいいね」と夢を語っていましたが、実際にテレビ東京系列でアニメ『ガールフレンド(仮)』のオンエアが決まった時は、本当に嬉しかったことを覚えています。

―今までの仕事で大変だったことはありますか?

  大変だったのは『私のホストちゃん』開発時ですね。ゲーム部門に異動してきたばかりのプロデューサーだったので開発の知識もないし、私自身がほとんどゲームもやらないので、わからないことが多くて大変でした。プロデューサーの立場として自分よりも経験のあるメンバーを牽引しなければいけないのですが、力量不足でなかなか難しく葛藤した時期があります。

―どのように克服したのですか?

  自分で抱え込まずに、わからないことは詳しい人にすぐに教えてもらったり、理解できるまでしつこく聞いたり(笑)、得意な人に任せるようにしたら少しずつメンバーと上手くコミュニケーションが取れるようになりました。

  当時お世話になっていた先輩からも、仕事で信頼をしてもらうには成果を出すしかないと教えられ、成果を出す大切さがわかりました。自分が決断した件に対して成果がともなうようになってから、みんなの信頼も徐々についてきました。成果というのは、私個人の実績や評価のことではなく、メンバーみんなの努力を実らせるという組織の成果です。それこそが私ががんばらなければいけないことだとわかったのです。

  『私のホストちゃん』の経験があったので、『ガールフレンド(仮)』の時はメンバーと一緒に前進できました。

情報源はエンターテインメント、多くのものに触れる

横山祐果さんの学生時代について

―横山さんは、どのような学生時代を過ごしていましたか?

  ごく普通の学生でした(笑)。もともとエンターテインメント(以下、エンタメ)は好きでしたね。お金はないけれども時間はあった。だから、新旧問わずたくさんの映画やドラマを見ていました。すごく詳しいわけではないのですが、中学・高校生のころには漫画やケータイ小説なども人並みに読みました。

  いろいろな娯楽を見ていると、おもしろいものや良質なものがわかるようになってきます。“おもしろいもの”を見つける感覚はモバイルゲーム開発の仕事に活きていると思います。

―アルバイトはされていましたか?

  アルバイトは数多くしましたが、大学3年生から1年くらい続けたのが、雑誌のライターや作家のアシスタントです。アシスタント経験を通して、読みやすい文章の書き方を教えてもらいました。ネットサービスの場合、だらだら書く文章はあまり読まれませんし、人目を引くようなキャッチーな言葉にしないといけないんです。この経験は、今の仕事でとても役に立っています。

―就職活動でサイバーエージェントを選んだ理由は何ですか?

  自分が好きなエンタメの仕事に携われそうだと思ったことです。若手も即戦力として仕事を任せるので若いうちから早く経験が積める環境も魅力的でした。自分の好きなことが仕事になったらいいな、と。“世界観をつくりたい”という思いは常にありました。

  入社して、最初のころは「Ameba」という既に多くのユーザーを抱えるサービスの向上・改善をしていましたが、本当に自分が成果を生み出せているのか不安もありました。実際に仕事の手ごたえを感じたのはゲーム部門に異動してからですね。自分が企画から立ち上げたゲームで、ユーザーの反響があったときには、仕事の手ごたえを実感します。

  これからもユーザーが何を求めているのか、アンテナを張っていきたいと思っています。

仕事もプライベートも大事。自分らしく会社に貢献していきたい

SAで女性初の執行役員となった横山さん

―2つのゲームがヒットしたことが評価されて、2014年10月から女性初の執行役員に着任されていますよね。選ばれた時はどのように思いましたか?

  全く想定していなかったので驚きました。でも当時、社長の藤田(藤田晋[ふじた すすむ]氏/株式会社サイバーエージェント代表取締役社長)から「仕事もプライベートも充実させて、自分らしく会社に貢献してくれればいいよ」という言葉をもらったので、肩肘張らずに取り組もうと思いました。

  執行役員になったからといって、プレッシャーを感じ過ぎて無理して働くのではなく、今まで通り仕事もプライベートも大事にして自然体でありたい。そんな私が執行役員に抜擢されたのは、社長である藤田のメッセージでもあるような気がします。だから、サイバーエージェントの女性社員にとって、こんな働き方もあるんだ、とひとつのケースになればいいかな、と考えています。

―横山さんの今後のビジョンを教えてください。

  ゲームプロデューサーとしては、やはりヒットサービスを出し続けていきたいと思っています。自分だけの成果ではなく、プロジェクトメンバーにとってプラスになるような結果を出していきたい。また、自分のプロジェクトだけでなく、会社としてもプロデューサー陣の育成や組織としてのレベルアップを推進し、みんなが働きやすく、能力を十分に発揮できる環境をつくりたいと考えています。

  執行役員としては、2016年を目標に社内の女性管理職比率を30%まで引き上げたいと思います。管理職やリーダーというと女性にはハードルが高いようにも見えますが、リーダーになったら、自分のやりたいことが実現できる可能性が広がります。管理職にもいろいろなタイプの人がいていいし、管理職のおもしろさを積極的に伝えながら、「管理職になりたい」と思う人が増えるように、プロジェクトのワーキンググループ発で動いていきたいですね。

  30%という数字は掲げていますが、数字重視で引き上げるのではなく、きちんと女性社員の気持ちの部分も引き上げていきたいと思っています。無理やり増やすのではなく、自然に増えていくのが理想ですね。だから、「私もなれるかも」と思えるきっかけを作りたいのです。

  具体的な活動としては、有望な若手社員が役員から直接話が聞ける会食を設けたり、現在リーダーとして活躍している様々なタイプの女性社員にインタビューをして社内に公開するなど、興味を持ってもらえるよう動いています。

―最後に、学生へのメッセージをお願いします。

  学生のうちは時間もあるので、いろいろな体験をしてほしいと思います。エンタメから情報を得ることもおすすめです。流行の場所に行ってみたり、話題の映画を観たり。情報収集の仕方が分からない方は、友達から情報を聞くのもよいと思います。

  リアルな経験は大事です。興味があること、気になることを自分の目で確かめたり、人と出会う時間を意識的に作ってほしいです。いろいろな人に出会うことで得られるものは多くあると思います。世の中からたくさんの“楽しさ”を見つけてほしいですね。

<株式会社サイバーエージェント>
東京本社
〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1丁目12番1号
JR渋谷駅より徒歩すぐ

[取材・執筆・構成]yukiko(色彩総合プロデュース「スタイル プロモーション」代表)
[撮影(インタビュー写真)]真田明日美

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